プログラミング

Python超入門① 最初のプログラムを書いて動かそう

Pythonで文字を表示し、インデントやコメントなど、最初に知っておきたい書き方を学びます。

「Pythonを始めたいけれど、何を開いて、どこに書けばいいの?」

最初は文法より、そこが分かりにくいんですよね。この全8回のシリーズでは、文字を表示するところから始めて、最後に小さなクイズゲームを作ります。

第1回のゴールは、自分で書いた1行を動かし、表示を変えられるようになることです。まだ変数や関数を覚えていなくても大丈夫です。

1. コードを書く場所と、動かす仕組みを分けて考える

Pythonはプログラミング言語の名前です。実際に動かすには、Pythonのコードを読み取って実行するソフトも必要になります。

  • エディタ:コードを書くためのソフト。VS Codeなど
  • Pythonの実行環境:書いたコードを動かす仕組み
  • ターミナル:文字の命令で操作し、結果を見る画面

エディタを入れただけでは、Pythonも導入済みとは限りません。「文章を書くノート」と「それを読んで動かす人」は、別に必要だと考えると整理しやすいです。

学校などでブラウザ上のPython実行環境が用意されている場合は、そちらでもこの回のコードを試せます。ただし、公開される環境に本名やパスワードは入力しないでください。

2. 最初のファイルを動かそう

Windowsで準備する場合

Pythonがまだ入っていなければ、Python公式のWindows向け導入手順に沿って準備します。公式ではPython Install Managerという導入・管理用のソフトが案内されています。学校のパソコンでは、勝手にインストールせず管理者のルールに従ってください。

導入後、ターミナルで次の命令を実行します。この命令はPythonのコード欄ではなく、PowerShellなどのターミナルへ入力します。

python --version

Python 3. で始まるバージョン番号が出れば、Python 3を呼び出せています。python が見つからない場合は、導入後にターミナルを開き直し、公式ページのトラブルシューティングを確認しましょう。すでに別のPython環境がある人は、むやみに削除せず使っている環境を確かめてください。

ファイルへ1行書く

  1. 練習用のフォルダを作り、エディタで開く
  2. hello.py というファイルを作る
  3. 次のコードを入力して保存する
print("こんにちは、Python!")

.py はPythonのファイルだと示す拡張子です。ファイル名が hello.py.txt になっていないかにも注意してください。

実行して結果を見る

hello.py を保存したフォルダを、ターミナルでも開いて実行します。VS Codeなら、そのフォルダを開いた状態で新しいターミナルを作ると分かりやすいです。

python hello.py
こんにちは、Python!

この文字が出たら、最初のプログラムは動いています。短いですが、自分の指示で画面の表示が変わった、という大事な一歩です。

macOSやLinuxでは、導入状況により python3 hello.py と実行します。ブラウザ環境ならコード欄へ書き、実行ボタンを押します。コード自体は同じです。

3. printの1行を、3つに分けて読む

print("今日はここまで進めよう")
部分 意味
print 表示するための関数の名前
( ) 表示したいものを渡す場所
"今日はここまで進めよう" 表示する文字列

関数は、ひとまとまりの処理を使うためのものです。この段階では、printは「かっこの中身を表示する道具」と考えておけば十分です。自分で関数を作る方法は第5回で学びます。

文字列は、文字を並べたデータのことです。Pythonでは、半角の " " または ' ' で囲んで書けます。printの公式説明も参考になります。

引用符の外側と内側は役割が違う

print("print") と書くと、画面には print という文字が出ます。外側のprintは表示の命令、内側のprintは表示する文章です。

また、数字は引用符なしでも書けます。

print(3 + 4)
print("3 + 4")
7
3 + 4

1行目は計算した結果を表示しています。2行目は「3 + 4」という文字を、そのまま表示しています。「どこが引用符の中か」を見るだけで、コードの意味が変わるんですね。

4. 上から順番に動くことを確かめる

print("1. カップを用意する")
print("2. 飲み物を入れる")
print("3. できあがり")
1. カップを用意する
2. 飲み物を入れる
3. できあがり

このような単純なプログラムは、上から順番に処理されます。print() は、通常は表示の後で改行するので、結果も3行になります。

Pythonでは、命令の行末に ; を付ける必要は通常ありません。空行を入れても、空行だけでは何も表示されません。

保存と実行は、別の操作

コードを書き換えたのに結果が変わらない場合は、まず保存してから、もう一度実行してください。

  • エディタで書く:作業中の文章を変える
  • 保存する:ファイルの内容を更新する
  • 実行する:保存されたコードをPythonで動かす

python hello.py で動かす場合、エディタに未保存の変更があっても、その変更はまだファイルに反映されていません。ここでつまずいても、文法の理解が足りないわけではないので安心してください。

5. インデントは「同じまとまり」の目印

インデントは、行の先頭に空白を入れて字下げすることです。Pythonでは、見た目を整えるだけでなく、処理のまとまりを示します。

if True:
    print("この2行は")
    print("同じまとまりです")

print("ここはまとまりの外です")
この2行は
同じまとまりです
ここはまとまりの外です

if は条件に応じて処理を分ける仕組み。True は「正しい」を表す値なので、今は字下げされた2行が動きます。詳しい条件の作り方は第3回で扱います。

ここで見るのは空白の位置だけです。

  1. if True: で、まとまりの始まりを示す
  2. 中の2行を、半角スペース4個で字下げする
  3. 字下げを戻したら、外側の処理になる

インデントにタブとスペースを混ぜるとエラーの原因になります。エディタの設定で半角スペースにそろえると確認しやすくなります。Python公式のインデントの説明

6. コメントは、自分や読む人へのメモ

# 結果を見るために、あいさつを表示する
print("おはよう")

文字列の外にある # から行末まではコメントです。Pythonの命令としては実行されません。

コードを日本語に置き換えるだけでなく、「なぜこの処理をしているか」を残すと後で役に立ちます。例えば計算式に理由があるなら、その理由を書いておく、といった使い方です。

ただし、引用符の中の # はコメントではありません。

print("#Pythonを勉強中")

結果は #Pythonを勉強中 です。これも「引用符の内側か、外側か」の違いですね。

7. エラーが出たら、まずここを見る

エラー表示は驚きますが、「どこを直すか」の手がかりでもあります。最初に確認するポイントをまとめました。

表示や症状 よくある原因 確認すること
SyntaxError 記号や書き方が文法に合っていない 引用符・かっこの閉じ忘れ、全角記号
NameError その名前が見つからない print のつづり、大文字・小文字
IndentationError 字下げの位置が合っていない どの行を同じまとまりにしたいか
ファイルが見つからない 実行する場所かファイル名が違う ターミナルで開いたフォルダ、拡張子
古い結果が出る 未保存か、別のファイルを実行している 保存したか、実行した名前は合っているか

例えば Print と print は別の名前です。( と (、” と " も別の文字なので、コードの記号は半角で入力します。

エラーの種類だけで原因を断定せず、行番号とメッセージを合わせて確認してください。エラー表示の読み方では、確認する順番を解説しています。

8. 練習:3行の自己紹介を作ろう

print() を3回使って、次の内容を別々の行へ表示してください。

  1. ニックネーム
  2. 好きなもの
  3. これから作ってみたいもの

公開の実行環境では、個人を特定できる情報は使わないようにしましょう。

模範解答

print("ニックネームはAoiです")
print("好きなものはパズルです")
print("クイズゲームを作ってみたいです")
ニックネームはAoiです
好きなものはパズルです
クイズゲームを作ってみたいです

解説

3つの print() が上から順番に動き、それぞれ表示後に改行するので3行になります。

内容は自由に変えて構いません。大切なのは、文字列を引用符で囲み、かっこを閉じることです。3行目の文章だけを変更して保存・再実行し、その行だけ変わることまで確認できれば、この回の目標は達成です。

次は、表示する内容を変数で扱おう

今回使った print() は、この先も計算結果を確認するときに役立ちます。うまく動かないときに途中の値を出してみる、という使い方もできるんです。

次の記事では、価格や個数に名前を付けて計算し、入力に応じて表示を変えるプログラムを作ります。

次の記事:Python超入門② 変数・入力・計算

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