ゲーム開発

Unity・Unreal Engine・Godotはどれがおすすめ?2026年の料金・ロイヤリティ・用途を比較

Unity・Unreal Engine・Godotの料金、ライセンス、得意なゲームを比較。最初に作りたい作品から選ぶ方法を紹介します。

ゲームを作ってみたい。でも、Unity・Unreal Engine・Godotを調べるだけで、知らない言葉が次々に出てくる。最初から選ぶのは難しいですよね。

まずは「小さな2Dゲームを完成させたい」「3Dの部屋を歩きたい」くらいまで、作りたいものを絞りましょう。どのエンジンが一番すごいかより、その作品を自分のPCと学習時間で作れるかが大切です。

Unityはかつて話題になったRuntime Feeを完全に撤回。Godotは無料・オープンソースのまま機能を拡大し、Unreal Engineには一定条件でロイヤリティを3.5%まで下げられる制度があります。

先に大まかな選び方を示すと、こうなります。公式の対応機能から考えた候補で、同じゲームを制作して速度・学習時間・完成度を測ったランキングではありません。

作りたいもの・重視点 検討する候補
初めてゲームを作る Unity / Godot
スマホゲーム Unity
2Dゲーム Godot / Unity
高品質な3Dゲーム Unreal Engine
できるだけ固定費をなくしたい Godot
コンソール展開まで考える Unity / Unreal Engine
C#を使いたい Unity / Godotの.NET版
オープンソース重視 Godot
AAA寄りの映像表現 Unreal Engine

料金・仕様の出典:Unityの価格・ライセンス変更、Unreal Engineのリリース・ロイヤリティ。

ただし、エンジン選びで本当に重要なのは「一番性能が高いか」ではありません。

完成まで作り切れるか、販売後にどんな費用が発生するか、将来どのプラットフォームへ出したいかまで考えた方が後悔しにくくなります。

ことばの補足

ゲームエンジンは描画や音など、ゲームづくりに必要な仕組みをまとめたソフトです。ロイヤリティは売上などに応じて払う利用料、ライセンスは使ってよい範囲を定める条件です。

まず料金とライセンスを比較

2026年時点の大きな違いを整理します。

項目 Unity Unreal Engine Godot
個人・小規模の開始費用 条件内なら無料 基本無料 無料
売上による条件 Personalは過去12か月の収益・資金調達20万ドル以下 製品の生涯総収益100万ドル超部分に原則5% 売上による課金なし
エンジン利用料 条件次第でPro必要 ロイヤリティ型 なし
ソース公開 一部条件 利用可能 完全オープンソース
ライセンス 独自規約 Unreal Engine EULA MIT
コンソール 対応 対応 主に第三者サービス経由

Unity Personalは、過去12か月の収益・資金調達が20万ドル以下という適格条件があります。20万ドルを超える企業等はUnity Proなどの有料プランが必要です。何を収益に含めるかは個人・組織・受託開発で扱いが変わるため、ゲーム1本の売上だけで判断しないでください。

Unreal Engineはゲーム開発の場合、製品ごとの生涯総収益が100万ドルを超えた部分について、標準条件では5%のロイヤリティが発生します。

GodotはMITライセンスの無料・オープンソースソフトウェアで、商用ゲームにも利用できます。作ったゲームの著作権は開発者側にあり、Godotの売上連動ロイヤリティもありません。

この3つは「全部無料」と一括りにすると、違いを見落とします。

UnityはRuntime Feeがなくなった

Unityを調べると、今でも「ゲームがインストールされるたびに料金が発生する」という古い情報が見つかることがあります。

現在は違います。

Unityは2024年9月12日にRuntime Feeを撤回しました。

Unity 6を含め、どのUnityバージョンで作ったゲームにもRuntime Feeは適用されません。そもそも制度は実際には実施されなかったとUnity自身が説明しています。

そのため2026年にUnityを選ぶ場合、

ゲームがたくさんインストールされたら追加料金が怖い

という理由だけで避ける必要はありません。

現在見るべきなのはUnity Personalを使える収益規模かどうかです。

Unity Personalは20万ドル以下という条件を確認する

Unity Personalは、現行のEditor Software Termsで、過去12か月のTotal Financesが20万ドルを超えないことを条件としています。個人・法人・受託開発で集計対象が異なるため、金額だけでなく自分に該当する定義を確認します。Unity Editorの利用条件

個人で初めてゲームを作る段階なら、多くの場合はこちらから始めることになります。

2026年のUnity Proは、公式の価格変更案内では年間前払いで1席2,310ドル、年契約を月ごとに払う場合は1席210ドル/月です。210ドルは「1か月だけ契約できる料金」ではありません。地域・税によって最終請求額も変わります。Unity Proの契約・解約案内

ここで注意したいのは、これは「ゲームが20万ドル売れたら、そのゲームだけProへ切り替える」という単純な話ではないことです。

Unityは企業の収益や資金調達額などを基準にプラン適格性を定めています。

月払い210ドルを12回払うと2,520ドルで、年間前払い2,310ドルとの差は210ドルです。途中で使わなくなっても残りの契約期間分の支払いが不要になるわけではありません。1席は利用者1人分のライセンスという意味で、チーム全員が1契約を使い回してよいわけではありません。

事業化する段階では、チームの人数、収益の集計範囲、資金調達、契約期間まで確認します。個人練習の条件のまま、受託案件にも無料で使えると思い込まないことが大切です。

Unreal Engineは100万ドルまでは原則ロイヤリティなし

Unreal Engineの料金体系はUnityと違います。

ゲームの場合、ソフト自体を無料で使い始められます。

そして、対象製品の生涯総収益の最初の100万ドルまではロイヤリティがかかりません。それを超えた部分に標準で5%のロイヤリティが適用されます。

例えば対象になる売上が150万ドルなら、単純化した標準例では、

最初の100万ドルを除き、残り50万ドルに5%を掛けるので、ロイヤリティは25,000ドルという計算になります。これは他の控除・除外を考慮しない説明用の例です。

「総収益」は、開発費を引いた後の利益とは異なります。150万ドル売れて開発費が140万ドルだったとしても、「利益10万ドルだから対象外」とは判断できません。ストア手数料を引く前後の扱いも、EULAの定義に従って確認します。

ただし実際のロイヤリティ計算には除外対象や契約条件などがあるため、大きな売上が発生する段階では最新EULAの確認が必要です。

また、収益が100万ドルに達するまで何の手続きも要らない、という意味ではありません。対象製品で収益を得る配布を始める前には、Release Formによる通知が必要です。既に無料公開した作品を後から収益化する場合も、収益化前に条件を確認します。Epicの公開手続き

Unrealには3.5%へ下がる仕組みもある

Epic GamesにはLaunch Everywhere with Epicという制度があります。対象となるプラットフォームでEpic Games Storeに他ストアと同時または先に発売し、内容・機能・告知について定められた同等性などの条件を満たすと、適格となった以降のロイヤリティ率を3.5%に下げられる場合があります。

つまりUnreal Engineの費用を見るとき、

「売れたら必ず5%」

だけでは不十分です。

販売戦略によって実効コストが変わる可能性があります。

単にEpic Games Storeへ登録するだけの割引ではありません。更新内容を片方のストアだけに先出しするなど、運営方法が条件に影響する可能性もあります。複数ストアへ同時に更新を届けられるかまで含めて判断しましょう。Unreal Engineの契約条件

Godotは売れてもエンジン利用料0円

料金だけならGodotは一番シンプルです。

GodotはMITライセンス。

商用・非商用を問わず利用でき、Godotで作ったゲーム自体は開発者が好きなライセンスで公開できます。

ゲームが100円売れても、1,000万円売れても、その売上を理由にGodot Foundationへエンジンのロイヤリティを払う仕組みはありません。

ただし「完全に何も考えなくていい」わけではありません。

MITライセンスに従い、Godotの著作権表示やライセンス文を適切に含める必要があります。また、ゲーム内で使うフォント・BGM・画像・プラグインなどには別のライセンスが設定されている場合があります。

オープンソースなのはGodot自体です。Godotを使った自作ゲームまで、必ずソースコードを公開しなければならないという意味ではありません。

公開前には、エンジン・フォント・画像・BGMを別々に確認し、必要なクレジットをゲームや配布物へ含めます。無料でダウンロードできた素材でも、商用利用禁止や再配布禁止の場合があるので、取得元と利用条件を控えておきましょう。

2DゲームならGodotが有力

例えば作りたいものが、

  • 横スクロールアクション
  • 2Dパズル
  • ドット絵RPG
  • ローグライク
  • 小規模インディーゲーム

なら、Godotは現実的な候補です。

Godotには専用の2D描画の仕組みやタイルマップエディターがあり、エンジン利用料を気にせず試せます。タイルマップは、小さな絵の部品を並べて地面や壁を作る機能です。ただし、動作の軽さは作品の規模・描画設定・PCによって変わります。この比較では同一PCで速度を測っていないので、どれが最も軽いとは断定しません。Godotの機能一覧

「ゲーム開発を始めたいけれど、途中でサブスク料金が増えるのは嫌」という人との相性もいいでしょう。

教材を選ぶときは、エンジンの名前とバージョンをそろえましょう。例えば古いGodot向けの操作を新しい版で探すと、同じボタンが見つからない場合があります。これは自分の理解不足ではなく、画面や仕組みの変更が原因かもしれません。

友人や授業がUnityを使っているなら、同じ環境で相談できることも判断材料になります。「ネット上の記事が多そう」だけでなく、今使う版の入門教材が最後までそろっているかを見る方が具体的です。

スマホゲームならUnityはまだ有力

Android・iPhone向けのゲームを作るならUnityは依然として候補に入りやすいです。

特に、

  • 2D / 3D両対応
  • C#
  • モバイル向けノウハウ
  • Asset Store
  • 広告・課金SDKとの連携

など、完成後まで含めた情報が豊富です。

個人ゲーム開発では「ゲームを動かせる」だけでなく、

  • 広告を入れる
  • アプリ内課金を入れる
  • Google Playへ公開する
  • App Storeへ公開する
  • 分析SDKを入れる

ところまで必要になります。

SDKは、広告表示や課金などをアプリへ組み込むための開発用の部品です。完成後に使う広告サービスが、選んだエンジンとOSに対応するかも確認します。

ただし、最初の1本に広告・課金・分析を全部入れる必要はありません。まず実機で操作できるか、画面が小さくても読めるかを確かめ、その後に収益化を足しましょう。ストアの開発者登録や審査は、エンジンの無料利用とは別の条件です。

光や反射を使う3D表現なら、Unreal Engineも候補

リアル寄りの3Dゲーム、大規模な背景、重厚な映像表現を重視するならUnreal Engineは有力です。

例えば、周囲で跳ね返った光や反射を扱うLumenがあります。こうした公開機能を試したいことが、候補にする理由です。機能を有効にするだけで作品の品質が決まるわけでも、同じPCで他のエンジンより速いと確認できたわけでもありません。EpicのLumen解説

もちろんUnityやGodotでも3Dゲームは作れます。

ただ、ゲームエンジン選びでは「作れるか」より、

そのジャンルで作りやすいか

を見る方が実用的です。

例えば一人で初めて作る作品がシンプルな2Dゲームなら、Unreal Engineの高度な3D機能を使わないまま学習コストだけ増える可能性があります。

反対に、

  • フォトリアルな3D
  • 高品質なライティング
  • 大規模ワールド

を最初から目標にするなら、Unrealを学ぶ理由が強くなります。

プログラミング言語でも選び方が変わる

ゲームエンジンでは使用言語も重要です。

Unityは主にC#。

Godotでは独自のGDScriptが代表的で、C#を使う場合は.NET版を選びます。公式機能案内ではGodot 4のC#はデスクトップ・モバイルに対応する一方、Web書き出しには制限があります。「C#を使える」ことと「作りたい公開先に書き出せる」ことは別に確認してください。Godotの対応言語・公開先

Unreal EngineはC++に加えてBlueprintというビジュアルスクリプティングを利用できます。Blueprintは処理を表す箱を線でつなぐ方法ですが、処理の順番やif文に相当する条件分岐を考える必要はあります。「文字を打たない=プログラミングの考え方が不要」ではありません。

GDScriptは見た目がPythonに似ている部分がありますが、Pythonそのものではありません。また、C#とC++も別の言語です。似た名前で教材を買い間違えないようにしてください。ゲーム開発の用語とC++の入門も参考になります。

プログラミング初心者なら、

「どれが最強の言語か」

より、

何を作りながら覚えたいか

で選んだ方がいいです。

Webや業務アプリでもC#を使いたいならUnity。

GDScriptと専用の2D機能を試したいならGodot。

C++や本格3D開発へ進みたいならUnreal。

という考え方もできます。

コンソールゲームを作りたいなら注意

Nintendo SwitchやPlayStation、Xboxへの展開を考えている場合、Godotには一つ大きな違いがあります。

Godot Foundationは、オープンソースの性質とコンソールSDKのNDAなどの事情から、一般的なコンソール向け公式ポートを自ら提供していません。

ただし、Godot製ゲームをコンソールへ出せないわけではありません。

認可された開発者が、W4 Gamesなどの認定された第三者サービスや独自の移植環境を利用してコンソール版を作ることは可能です。

SDKは開発用ツール、NDAは公開できない情報の扱いを定める契約です。Godotがオープンソースであることと、家庭用ゲーム機の開発環境が秘密保持を求めることの違いが、対応方法に関わっています。

UnityやUnrealでも、エンジンを入れれば誰でも家庭用ゲーム機へ公開できるわけではありません。各プラットフォームの開発者承認や契約が必要です。「成功したら移植したい」なら、第三者への依頼費用、移植作業、審査対応を予算に含めましょう。

「無料だからGodot」が必ず安いとは限らない

ここはエンジン料金比較で特に見落とされます。

ソフトウェア利用料だけならGodotは非常に強いです。

ただし開発全体のコストは、

  • エンジン代
  • + 学習時間
  • + アセット
  • + プラグイン
  • + コンソール移植
  • + 外注費
  • + 開発期間

で決まります。

例えば自分がUnityをすでに2年間使っているのに、

「Godotは無料だから」

という理由だけで新しいプロジェクトを全部移行すると、覚え直す時間の方が高くつくかもしれません。

逆に完全な初心者で、2Dインディーゲームを始めるならGodotの料金面のメリットは大きくなります。

エンジン価格とプロジェクト総コストは別物として考えた方がいいです。

迷ったら作りたい1本目で決める

将来AAAスタジオへ就職するか、10年後に何を作るかまで予想する必要はありません。

最初は、

「1本目に何を完成させたいか」

で決めるのがおすすめです。

例えば、

2Dアクションを一人で作る

GodotまたはUnity。

スマホ向けカジュアルゲームを作る

Unity。

リアルな3Dホラーゲームを作る

Unreal Engine。

とにかく完全無料の環境で勉強する

Godot。

ゲーム会社就職も見据えてC#を覚える

Unity。

という具合です。

ゲームエンジンは後から乗り換えることもできます。

最初の作品が完成しないまま比較し続けると、判断材料が増えるどころか疲れてしまいます。使い勝手を確かめるなら、次のような小さな試作に範囲を固定すると比べやすいです。

同じ小さなゲームを試作するなら

比較用の課題は「四角いプレイヤーを動かし、丸を3個拾ったらクリア表示」とします。以下は完成の基準と、その理由です。

  1. 左右キーで四角を動かす。最初はアニメーションなしで構いません。入力と位置の変更を確認する段階です。
  2. 丸に触れたら丸を消し、得点を1増やす。同じ丸から得点が何度も入らないことを確認します。接触の判定と状態の変更を学ぶ段階です。
  3. 得点が3になったら「クリア」を表示する。3個すべて拾った後にだけ表示されれば、この課題の完成条件を満たします。

例えば、1個拾っただけで3点になるなら、接触したまま何度も加点されている可能性があります。取得済みの状態を記録するか、取得時に対象を消す必要があります。見た目より、この原因を調べて直せるかを見てください。

最後に実行用ファイルへ書き出し、編集画面を閉じても動くか確認します。編集画面内で動くことと、人へ渡して遊んでもらえることは別だからです。3つ全部で作る必要はなく、第一候補で止まった理由が分かってから別の候補を試すので十分です。

個人開発で収益化するならどれが得?

小規模な個人開発の初期段階では、3つとも大きなエンジン費用を払わず始められます。

そのため、収益化だけで順位を付けるのは難しいです。

ただし規模が大きくなるにつれて違いが出ます。

Godot
エンジンの売上ロイヤリティなし。

Unity
一定の収益・資金調達規模になると有料プランが必要。

Unreal Engine
製品の生涯総収益100万ドルを超える部分から標準5%ロイヤリティ。

この違いは、ヒットした後に効いてきます。

ただし、ヒット後のエンジン料金だけで選ぶのは少し本末転倒です。

まずは他の人が遊べる状態まで完成させられるエンジンを選びましょう。ヒットするかはエンジンだけでは決まりません。売上が出てから慌てないよう料金条件を把握しつつ、最初は操作・ルール・終了まで一通り作ることを目標にします。

初心者向けおすすめを一つに絞るなら?

完全に条件なしで一つに決めるのは無理があります。

それでも基準を置くなら、

幅広いゲームを作りたい → Unity

2D中心・無料重視 → Godot

高品質3D中心 → Unreal Engine

です。

これは試す順番の目安です。どのエンジンなら初心者が必ず早く完成できる、という結論ではありません。特にUnityについては、Runtime Fee問題の印象が今も残っていますが、現在その制度は撤回済みです。古い情報だけを理由に候補から外す必要はありません。

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参考にした公式情報

この記事は公式に公開された料金・機能をもとにした比較で、実測や利用体験による評価ではありません。価格・機能・特典は変更されるため、契約前に対象地域、支払い期間、税、更新条件を確認してください。

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